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水害のときに住民が見る情報を、公的な発表元から自動で集めて1つの画面にまとめる仕組みです。

システム概要

河川の水位、ダムの放流量、雨量、気象警報は、それぞれ別の機関が別の画面で公開しています。雨が強くなってきたときに、住民がそれらを順に開いて読み替えるのは負担が大きい。その手間を引き受けて、1つの画面にまとめています。

最初の対象地区は山口県宇部市の厚東地区で、地元の防災アプリ「厚東川水害そなえマップ」として運用しています。当社の本業は、地盤や構造物がどう動くかを数値解析で確かめる仕事です。地域の水害への備えを、その立場から扱っています。

実際の画面

厚東地区で実際に運用している画面です。

住民向けのトップ画面
担当者が地図に載せる画面
そなえチェック

画面を押すと大きく表示します。画面は2026年6月時点のものです。表示している水位や基準となる値は、発表元の見直しによって変わります。実際の値はアプリと発表元の画面でご確認ください。

地区の防災を担う人が見る管理者向けの画面(パソコン向け・2026年6月時点)。画面の中の「予測」は、ダムの放流量と過去のデータから求めた目安です。公的な発表に代わるものではありません。

できること

まとめて見える
国・県・気象庁が公開している河川の水位、ダムの放流量と貯水率、雨量、潮位、気象警報を自動で取得して1つの画面に並べます。落ち着いている/出水している/取得できない、の3つの状態を自動で切り替えます。
地図で見る
国土地理院の地図に、避難所・集合場所・要注意箇所やハザード情報を重ねて表示します。避難所は自治体の公開データを使っています。
地域で伝える
登録した見回りの担当者が、冠水や通行止めをその場で地図に載せます。見回るのは消防団などの担当者で、住民は家にいたまま受け取れます。
記録して活かす
載せられた情報はその場限りにせず、地区ごとに蓄積します。同じ場所が繰り返し挙がるという積み重ねが、重点的に見回る場所を決めるときや、市・県へ要望を出すときの材料になります。
そなえを確認する
事前の確認・持ち出し・備蓄の項目を、チェックしながら確認できます。項目は地区や家庭の事情に合わせて足せます。チェックした状態は端末の中に残ります。
管理者向けの画面
観測所ごとの直近24時間の推移、ダムの放流量と貯水率、河川のライブカメラ、発表されている基準水位との比較を1つの画面で見られます。パソコン向けの画面です。

根拠と仕組み

災害に関する情報を扱う以上、発表元とずれないことを設計の前提にしています。

仕組み

常駐するサーバーを持たない構成にしています。画面が開かれたときに、その都度、気象庁と山口県が公開している情報を取りに行きます。取得の間隔は状況に応じて変え、雨が強いときは短くします。一部の取得に失敗したときは、その項目を「取得できません」として示します。判定に欠かせない項目を取得できないときは、全体を「判定できません」にします。

観測所・基準水位・過去の出水といった地区ごとの設定は1か所にまとめてあります。同じ発表元から情報を取れる地区であれば、この設定を足すだけで広げられます。

導入事例|山口県宇部市 厚東地区

厚東地区では、地元の防災アプリ「厚東川水害そなえマップ」として運用しています。厚東川の水位、厚東川ダムの放流、雨量、気象警報を1つの画面にまとめ、消防団が見回りで気づいた冠水や通行止めを同じ地図に重ねています。避難の呼びかけは厚東公式LINEを通じて人が行い、この画面はその判断の材料を置く場所として使われています。

使える条件と範囲

対象
河川の水害。水位・ダムの放流・雨量・潮位・気象警報を扱います。
入力
国・県・気象庁が公開している観測値と警報。見回りの担当者が地図に載せる情報。
出力
住民向けの画面と、地区の防災を担う人が見る管理者向けの画面。スマートフォンかパソコンのブラウザで開き、アプリのインストールは要りません。
使える人
厚東地区の住民はどなたでも。
いまの状態
運用中(山口県宇部市 厚東地区)
データの扱い
住民の位置情報は集めていません。地図上の現在地の表示は、端末の中だけで完結します。
地区
同じ発表元から情報を取れる地区であれば、地区ごとの設定を足す形で広げられます。

ご相談

いま動いているのは厚東地区の1地区分です。同じ発表元から情報を取れる地区であれば、地区ごとの設定を足す形で広げられます。何が使えて何が足りないかは地区によって変わるので、可否からご相談いただけます。ため池や河川を対象とした解析についても同じくご相談いただけます。